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ガンダムキュリオス アレルヤ [部分編集] プロモーションカード ACE 00/A VT005P 2-紫0 (常時)[0]:赤、または紫のGサインを持つ自軍G1枚は、フェイズ中、カードのプレイのロールコストの支払いにおいて、2枚分のGとして扱う事ができる。(注:[赤2]または[紫2]を支払える) (戦闘フェイズ)[3]:このカードは、ターン終了時まで地形適正「宇宙」「地球」を得る。 (戦闘フェイズ)[紫1]:交戦中の自軍ユニット1枚は、ターン終了時まで+1/+1/+1を得る。 紫-NEX-A [5][2][5] ネグザグランプリ2012にて配布。また、EX04のBOX封入特典でも収録される。
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「リボンズお兄様…」 ぱあっ、と花開いた笑顔に、その場に居合わせた面々はあらゆる意味で凍り付いた。 「元気にしてた? ティエリア」 「…してた…」 「泣き出しそうだよ?」 「…… かった」 「ん?」 「さみしかった…」 「ごめんね。アレハンドロ様が好き勝手にスケジュール組んじゃうから お守りが大変で」 慰めるように、リボンズの唇がティエリアの額にそえられる。 ちゅっ、と可愛らしい音に、ティエリアの表情がみるみる溶けてゆく。 半泣きの子供のような笑顔は、まるで親を見つけた迷子のようだ。 「我慢してたんだね。いいよ、泣いて」 「…リボンズお兄様…」 「僕のティエリアは泣き虫でいいんだよ?」 「はい…」 類稀な美貌が二つ寄り添う姿は、それだけで至福の宝石だった。 ティエリアの紅玉の瞳が隠す事無く潤んでいくのは、リボンズ と呼ばれた 彼への絶対の信頼と、愛情の現われだろう。 安心しきってその胸に甘えるティエリアを、リボンズの指がそっと撫ぜていく。 長い前髪を、細い背の線を、薔薇色に染まった頬や目尻を、惜しみない愛を 見せつけるかのようにたどる動きに、ティエリアは吐息さえ零し浸っていた。 そして。 その光景に、こと複雑な思いを抱いて、三人のマイスターは立ちつくしていた。 きつく握られた握りこぶしに、気が付いたとしたら、それはリボンズだけだろう。 「お正月休みの間は、側に居てあげるからね」 「…それだけ?」 「我慢できるなら、とびきり甘やかしてあげるから」 「……お兄様が、そういうなら」 短い再会に肩を落しつつも、きらきらとした瞳でリボンズを見上げるティエリアから はなたれる色香のなんと強い事か。 本当に兄弟の関係だけなのか、と、誰もがうがった考えをしてしまう。 まるで薔薇の吐息を閉じ込めた媚薬。 そして、それを胸に微笑むリボンズは、マイスターたちにはどう見ても、 最悪の毒薬にしか見えなかった。
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スメラギ×ティエリア(女体) ……初陣。自分にとってもヴァーチェにとっても記念すべき時だったのかも しれないが、ティエリア本人にとっては単にひとつの通過点にしか過ぎなかった。 プトレマイオスに帰投してソレスタルビーイングの声明を聞いた時も、 同じ、ただ通過するべき点を超えたと言うことだけだった。 自室に戻って簡単に身仕舞いを整え、ベッドに寝ころんだ。 そう余裕があるわけではないから眠るしかないのだが、妙に神経が高ぶって いる。薬でも飲んで無理矢理寝てしまおうか等と考えていたとき、 ノックの音がした。 「はい」 「ティエリア、いる?」 「……スメラギさんですか」 彼女も休んでいる時間の筈だった。何の用だろうといぶかりながら、ティエリアは ドアのロックを解除する。 「はぁい」 「酔っているんですか」 「ええ」 しれっと、自他共に認める最高の戦術予報士である女性は答えた。 「何の用ですか」 「あら、冷たいのね」 「酔っ払いを相手する義務はありません」 「困った子」 くすくすと笑いながら、長い髪をゆらしてスメラギは入ってくると、ティエリアが なにか言うより先に勝手に寝台に腰をかけた。 「はい、こっちおいで」 ぽんぽんと自分の隣をたたいてみせる。 「ですから、何の用です……うぁ」 近寄ると、不用意に腰の辺りに抱きつかれた。 「んー、若い子はいい匂いー」 「スメラギさん!」 無防備だったから妙に声が裏返る。ティエリアはじたばたともがいたが、 スメラギはおかまいなしで、くすくすと笑っている。 「まったくー、このお嬢さんはー」 「ですから!やめてください酔っ払い!」 ……一応、艦内では男だと言うことになっているのだが、バレるとしたら この人の不用意な発言からなんじゃないかという気がしている。 「んふふふー、可愛いんだからぁ」 「やめてください、ってば……あ」 尻を撫で回されて、思わず変な声が出た。 「敏感ね」 「スメラギさん!怒りますよ」 「はいはい」 ティエリアの抗議などおかまいなしで、スメラギは自分の片膝をティエリアの 両膝の間に押し込んで、ちょうど彼女の脚の上にティエリアが跨るような形にさせた。 「眠れないんでしょう?エッチなお嬢さん」 ……反論したところでどうせ聞いては貰えまい。相手は酔っ払いだ。 だが割り込ませた脚を軽く揺すられて、思わず唇を噛む。背中を柔らかく撫でさすられて、 さっきから感じていた得体の知れない違和感に火がついた。 「……ん」 濃いアルコールの匂いが鼻をつく。ティエリアはアルコールが苦手だ。スメラギは、 ティエリアの胸元に顔を埋めて、なにがおかしいのかさっきから、しきりにくすくす 笑っている。薄いシャツ1枚を挟んで、それがしきりに刺激してきていた。 スメラギが顔を上げる。どちらからでもなく唇が重ねられた。ティエリアも彼女の背中に 腕を回して、お互いの脚が秘部をこすりあわせるように絡んだ。狭い寝台の上にもつれる ように転がる。たっぷりアルコールを含んだキスが苦しい。 「おねだりしてごらんなさい、お嬢さん」 「……して下さい」 「こういう時だけやけに素直よね」 酔っ払い相手に嫌がっても喜ばせるだけだ。そう思って返事したのにかえって喜ばせて しまったようだった。 ティエリアを改めてベッドに押し倒し、スメラギが婉然と微笑む。その時だった。 『スメラギさあぁん、どこにいるんですかぁ?』 館内放送が響いて、二人は動きを止めた。 『また酔って廊下で寝てるんですかぁ?スメラギさん!通信出て!』 「クリスったら。無粋ね」 見れば、床に艦内通信用のカムが落ちている。着信を示すランプが激しく明滅していた。 「残念でした。続き、また今度ね」 「……お断りします」 口の中がアルコールの苦みで気持ち悪い。なによりも。 「素直じゃないのね」 そう言うスメラギの表情が、まるで自分を気遣うように見えて、ティエリアには 不快だった。 ひらひらと手を振って、そしてスメラギは部屋を出て行った。 ひとり部屋に残されて、ティエリアはため息をつく。 「全く」 どこもかしこもお酒臭いし、中途半端に放り出されて眠るどころではない。 何よりも、傍若無人な酔っ払いの変な気遣いの仕方が、不愉快だった。 これは、単にひとつの通過点にしか過ぎない。 始まってしまったことを、今更どうにもかえられやしない。 そんなことは、分かっているはずなのに。 寝台に寝ころんで、ティエリアは軽く指先を噛んだ。
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誰か×ティエリア誰かのMS視点 ヴァーチェが「とうとうラブホにされた」と泣いていたのは、ついこの間の事だった。 笑うに笑えなかったのは、明日は我が身だったからだろう。 でも、泣き言ながらヴァーチェが嬉しそうだったのも確かだ。 俺の主人とティエリア・アーデが付き合い始めた日、俺もその場所にいた。 俺の目の前で、どらともなく抱き合いキスしたのを見届けて、俺はあの日、 感涙にむせび泣いた。 主人のそれまでの日々を、俺はあれこれと思い浮かべずにはいられなかったのだ。 今振り返っても、甲斐甲斐しい努力だった。 あまりに哀愁漂う背中を何度見てきただろう。 業務連絡さえ無視され、 無視じゃなければ嫌味三昧。 呼んでも返事が無いなんてざら。 ほっぺを叩かれた日もあった。 急所に蹴りも入れられていた。 鳩尾に拳を何度食らっていただろう。 まあ、それは早急すぎた主人の性欲が悪いと言えなくも無いけどな。 でも、主人は本当にティエリア・アーデが好きなんだってことは、 俺が一番よく知っている。 でなきゃ、ヴァーチェには悪いが、あの俺たち以上の冷徹マシーンは落せないだろう。 思い出すなあ… あの日の、二人だけの結婚式。 ティエリア・アーデを懐に抱いて、主人は何度も何度も、確かめるようにキスしていた。 でも、突然、思い出したようにどっかに行っちまって。 独り取り残されたティエリア・アーデは凄く寂しそうだった。 唇に何度も触れて、じーっと主人の姿を見送って、待ってた。 波際から海の音がして、髪が揺れて、信じられないくらい、奴の背中が小さく感じた。 俺でさえ、心配でしょうがなかったくらいだ。 しばらくして戻ってきた主人は、なんかひらひら、ずるずるしたレースの塊を持ってきて、 それをやつの頭からかぶせた。 真っ白いレースが、夜の月に映えていた。 花嫁って言ってたな。 やっと付き合い始めたばっかりなのになって呆れたけれど、でも、二人とも幸せそうだった。 白いベールを改めてすくい上げて、主人は、ティエリア・アーデにもう一度、 その日で一番長いキスをしたんだ。 ぴちゃぴちゃって鳴ってる音は激しかったけれど、 パイロット・スーツを来て、殺人兵器の前で結婚式なんてなあって思ったけれど、 でも俺も、ついていたならチャペルみたいな鐘を鳴らしてやりたかったくらいだ。 俺だって、ヴァーチェに負けないくらい主人が好きだ。 あの日から、主人は一番大切な伴侶を手にいれたんだ。 ある日。俺はトレミーで待機していた。主人は仕事で、地上に三日間ばかりの単身赴任。 そんな時だった。ティエリア・アーデが、こっそりと俺の所にやってきたのは。 スーツも着ずに、普段着のままでひょこりと現れたやつは、寂しげな瞳で俺を見詰めた。 ああ、そっか… 俺たち留守番だもんなあ。 確かヴァーチェの奴が入れ替わりで戻ってきてたから、実質一週間は主人と会ってないのか。 電力がまわって、俺のコクピットのハッチが開く。そこに、ティエリア・アーデが 心細そうに登ってくる。 仕方ねえなあ、と俺は見て見ぬ振りをした。 本来なら主人以外が乗る所じゃねえけど…今回ばかりは許してやるか。 コクピット自体は、ガンダムならどれでも作りは変わりない。 それでも、ぎこちなくあちこちに触れて、主人の名残を捜すようにあちこちに擦り寄る ティエリア・アーデは、なんだか飼い主を亡くした猫のようだった。 たまに零れる主人の名前が切ない。 それが湿り気を帯びて、瞳を揺らすから余計だった。 愛されてんなあ…主人。 …何やってんだよ。 「………」 呼んだって主人はこねえけど、でも、ちゃんとあんたを愛してるよ。 俺は知ってる。主人の端末にみっしり押し込まれたあんたの写真を。 特にお気に入りだったのは、あんたの寝顔だよ。あんたが知らないあんただ。 主人がぼけーっとした顔で眠るあんたを見守ってた時にさ、あんたが無意識に 主人を呼んだんだって。 幸せそうに胸に擦り寄って、かわいらしく微笑んだんだってさ。 他にも数え切れないくらいある。 なにせ俺にまでその映像をつもうとしたくらいだ。トレミーの連中にばれるからやらねえだけで。 できるなら、多分主人はこのコクピットをあんただらけにすると思う。 大事なあんたを、毎回見てから出撃するんだぜ? 振り返ってもらえない時から、変わってない。 俺が人間だったら何度おでん屋台で愚痴聞いて励まして酒奢って自宅までよろよろ運搬しただろう って思うくらいの愛情を、主人はちゃーんとあんたに注いでるよ。 「…」 かちゃんと外されたベルトの音に、俺はぎょっとした。 するりとその細い足を曝け出して、奴はシートに深々と腰を落ち着けなおした。 え゛… ちょっと待て。それは止めろ。やるなら主人のベッドに行け! 脱ぎ落されたズボンが虚しく床に落ちる。 ティエリア・アーデの指が、そろそろと自分自身のそこに触れた。 「あ…ぁん」 たくし上げられたシャツの下で、乳首を摘んでくにくにといじる。 片手で大きく広げた足の間を弄って、ちゅぷちゅぷと徐々に水音を響かせ始める。 ぎゃーっ! 勘弁してくれ! 俺は叫んだ。けれど、声になんてなる筈も無い。 くねくねと身悶える様が実にいやらしい。 「あんっ あ…う」 唇を噛み締めて快楽に酔う、というよりは、なんか…さがしてるみたいだ。 「…っぅ」 擦る動きを続ける指は、時々、何かを思い出したように探り方を変えていた。 撫で上げるのも、こねくり回すのも、ひとつひとつ確かめているようだ。 指先のひとつひとつまで、ぴんと張り詰めて、動いている。 主人のやり方を真似てるんだと、俺は理解した。 上気していく体と同じに、いやらしい粘着液はどんどん溢れてくる。 ああ…俺が錆びる… シミが付く… なんだよもう! 怒れねーじゃねーか! 「―――」 俺も呼びてーよ。どうにかしろよ主人。 いくらなんでもこんなマークいらねーだろー!? うわあぁぁ。出てきた。いっぱい出てきた。つーかイクのか? その前に防水シート敷いてくれー! 「はあぁぁぁぁん…っ」 「…ティエリア…」 へ? 声に、俺もティエリア・アーデも止まった。 うわ…本当にきた。 何で来るんだよ…あんた地球だろ、今。どんな受信機積んでんだよ、ウチの主人。 「ティエリア」 「あ…」 突然に現れた主人に、ティエリア・アーデは呆然とした後、はっと気付いて 全身を抱くように小さく縮こまった。 反応しまくりつんつんな火照った体も、俺を汚す体液も(泣)隠しよう無いもんなあ。 あ、主人、もう勃ってる。 「ティエリア」 「すっ、すまない、こんな…その、」 混乱して、もうどうしようもないって感じだ。 シートで小さくなってふるふるしてる姿なんざ、お仕置きを待ってる子供みたいだ。 こら主人、見蕩れてるな。 あ、やっぱ早く気付け。俺を汚すコイツの股から垂れてるものに気付いてくれ! 「もう、しないから、こんなつもりじゃ」 「…」 怯える体を、主人が優しく抱きしめる。 おお。これで股間が反応してなきゃ100点だろうになあ。 「怒ってない」 「…ふ」 「ごめん…ティエリア」 全身で抱き締められて、ティエリア・アーデは今度こそ泣き出してしまった。 我慢してたものが噴出したのか、それこそ、今まで見たこともない顔で主人に必死に縋ってる。 長かったんだなあ、一週間。今までなんにも知らなかったからなあ。 主人も、よく頑張ったよな。さ、そのまま二人して部屋に…って、 …おい、ここで押し倒すなよ。 キスは許すよ。でもここ、コクピットだよ。あんたらの命掛けて戦う場所だよ。 つーか、俺、ガンダムなんだけど… もはや俺に出来る事は、ヴァーチェと同じ、空調を回すことだけだった。 ぐちゅぐちゅずちゅずちゅうるせーよ。あんたら、ほんと股間処理はベッドでやれよ! はあぁ~、虚しい… これで俺もラブホのベッド… わざと冷房掛けてやろうかこの野郎。 心で泣きながら、俺は必死で空調を回し続けた。 ふざけんなよほんと… あー…明日ヴァーチェにグチろう。 「あっ あっ あっ」 「ティエリア…」 「うぅ…ん」 グチって、それから、安心しろって言ってやろう。 少なくとも、ティエリア・アーデは幸せだからな。 なにせウチの御主人が、世界で一番愛してるんだ。それだけは確かだ。 いいよな。殺人兵器が幸せ願ったって。 俺の主人は、股間は我慢弱いけど世界一の男だからな。
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「うう…」何も考えられず、言葉も出ない。 コーラサワーが両手を離し、ひもに手を掛けた。ティエリアはもう抵抗も出来ない。 するする…右の腰ひもをコーラサワーが静かにほどいていった。 「く…っ…」 ティエリアは自分の下半身が露わにされていくのを、震えながら見つめているしか出来なかった。 やがて、右の赤紐が完全にほどかれ、白い肌に垂れた。 しかし、コーラサワーは前を剥ぎ取る事はせず、黙って股間を眺めるばかりだった。 「は…やく…!」羞恥に耐え切れなくなったティエリアが懇願した。 コーラサワーの目が、意地悪く光る。 「自分で脱げよ。」冷たく、命令された。 「え…?」 「これが仕事だろ…?よく思えば男の筆おろしに派遣されるくらいだ。 よっぽどエロい事を仕込まれてるって事だよな。」 「…?俺の、今日の任務は…はあ…っ!」 ぐいっと、股間を右手が上下して、顔が紅潮した。 「今日の任務は、スペシャルエリートへの、スペシャルサービスだ。そうだろ…?」 ひもが片側だけ外されて、不自然に持ち上がった布がさらにぐぐっと浮きあがってくる。 「あうっ…っ!わ…かった…!わかっ…たから…うう…手離せ……!!」 顔が快感に歪み、ティエリアが遂に陥落した。 もう片方のひもを震える手でほどくと、そろそろと立ち上がり、 コーラサワーの視線を正面から受けながら、前に貼り付いた水着をゆっくり下ろした。 大きく岐立したティエリアが現われ、ボートの動きに合わせていやらしく揺れた。 先ほど出してしまった自分の精液に加え、早くも滲む先走りが、船の揺れと風によって、辺りに滴った。コーラサワーが息を呑む。 「へっ…。マジで男天使かよ…。冗談キツイぜ…。でも…。見た目は、最高だよな…」 コーラサワーが座ったまま、上から下まで嘗め回すように凝視した。 ティエリアが視姦に耐え切れずに、うつむいて体を震わせた。 「その恥ずかしがりっぷり…。さすがにエリート天使だな…。よく訓練されてるぜ。 たまんねえ…」コーラサワーがいやらしく口元をゆがめた。 そのまま足を伸ばして、足の指でティエリアの太ももからひざ下までのラインをなぞる。 「はぁううぅ…!」 わずかな刺激に関わらずティエリアの膝ががくがく揺れ、そのままへなへなと座り込んでしまった。 「ああう…っ!!」 ぐいっと体を抱えあげられたかと思うと、いつの間にかコーラサワーの腕の中にいた。 正面からコーラサワーと見つめ合う。さっきまではただの錯乱した遭難者だったのに、 今となっては快楽を与えてくれる、必要不可欠の人物に思えた。 「舌、出してみな。」 コーラサワーは数々のAVで仕入れた情報の中で、特にお気に入りの行為を試してみる事にした。 ティエリアが、おずおずと舌を伸ばす。 コーラサワーが、自分も舌を突き出して、ティエリアに近寄っていった。 二人の舌が触れ合うまで5ミリほどになり、ティエリアの視線が舌先に向かった。 突き出した舌に、相手の息が敏感にかかる。 「──!」やがて、舌先が触れ合った。 予想以上の熱さに二人とも驚いたが、そのまま舌を出したまま空中で徐々に舌を絡め合わせていく。 蛇のようにくねらせながら、突付き合い、巻き付き合う動きを視界にとらえ、 否応なく官能が疼いた。 「ん…ん…」開いたままの口から、涎が垂れていった。 やがて、どちらからともなく相手の舌の、その先まで舌を這わせていき、 二人の唇ががっしりかみ合った。本能のまま、激しく舌を絡め、唾液をすする。 体の奥まで吸い取られる感覚に、全身の血が沸き立った。 コーラサワーがキスを貪りながら、ティエリアの水着の上を乱暴に脱がした。 全裸になった二人の熱い肌が触れ合い、立ち上がった下半身がお互いを刺激する。 コーラサワーが、苦しげに身を震わせ、唇を離した。 ティエリアが潤んだ瞳でまだ物足りずにキスをしてくるのを、なんとか押し留める。 「舐めてよ。」 コーラサワーの言葉に、ティエリアが不思議そうな顔を返した。 「下…。どうしても、やって欲しい。」 AVでは定番の行為だ。これだけは外せない。 「どうやって…?」 「さっきみたいに、舌を這わすんだ。口に含んで。慣れてきたら、手も使えばいい。」 早くしてくれというコーラサワーの焦りが、真面目なティエリアを突き動かした。 やると決めたら徹底的にやるティエリアだ。 すぐに身をかがめ、言われたとおりに舌を這わし、口に含んだ。 どくどくと脈打つ怒張の熱さに、淫らな気持ちが刺激される。 「ああ…」 上から気持ちよさげな声が響いてきて、ティエリアはさらに熱を入れてサービスした。 口いっぱいにほおばり、全体に舌を絡める。コーラサワーがどんどん大きくなっていく。 やがて咥えるのが苦しくなってしまったので、言われたとおり手を使う事にした。 コーラサワーの気持ちいいリズムと、圧力をすぐに掴み、扱き上げていく。 ティエリアは同じ男なのに、ペニスがこんな異様な形になるとは今まで全く知らなかった。 今まで知っていたどんなものよりも熱く、エロティックな物体…。 血管を浮き上がらせて大きく立ち上がった先っぽでは赤黒く膨らんだ亀頭が、 物欲しげにわずかにひくつく。 ティエリアはコーラサワーの欲を高めていくように、 裏筋に舌を這わし素早く扱きながら、先端を丁寧に舐めた。 さっきのキスを思い出して、鈴口を舌先で突付くと、コーラサワーが堪らず声をあげてのけぞった。 (気持ちいいんだ…) 自分の舌技で、悦んでいる…。その事が単純にうれしく、さらに念入りに責めてやった。 「くっ…!」遂に限界の近づいたコーラサワーが、ティエリアの髪を掴むと乱暴に引き離した。 「…?」涎や先走りで顔をべたべたにしたティエリアが、不満げに顔を上げた。 「しょうがねえだろ!!これ以上やられるといっちまう。俺は中でいきてえんだよ…!!」言い訳がましく叫び、立ち上がる。 コーラサワーの立派に勃起したペニスが空に浮かび上がり、ティエリアはもう一度舐めてやりたい衝動にかられた。 コーラサワーが大きく深呼吸して、限界ギリギリの自分を 挿入に耐えれるように、何とか落ち着けた。 「くっそ~!!このエロ天使め…!」 舌なめずりしてにじり寄ってくるティエリアに、ぶるっと身悶える。 「前からか後ろからか、どっちからがいい…!!?」 荒々しい問い掛けが何の意味を持つのか、ティエリアは理解できなかった。 「…?…前…かな…。」なんとなく、そう答えてみた。 次の瞬間、急に力強く抱え挙げられたかと思うと、仰向けに寝転ばされてしまった。 「痛…」ボートの床のでこぼこが急に体に打ちつけられ、痛みで涙が滲んでくる。 コーラサワーが気付いて、平坦な場所に体を移動させてくれたが、 そこは体半分がようやく収まるような狭い場所だった。 「ひゃあ…っ…!!」いきなり、足ごと体を半分に折り曲げられ、一瞬息が止まった。 「……!!」 目を開けたティエリアのすぐ目の前に、自分の勃ちあがった下半身が迫ってきていた。 その先に、きゅっと締まった後孔が見える。 ティエリアはいわゆるまんぐり返しの状態で静止させられていた。 「すげえ…」 裏から太ももを押さえつけながら、コーラサワーが生唾を飲み込んだ。 「体、随分柔らかいんだな…。 なんだったら、ひとり尺八っての、試してみてもいいんだぜ?」 ぐいっと体重を掛けて押し込まれ、自分のペニスが顔に当たる寸前まで近寄ってきた。 さっきのコーラサワーと同じように大きく立ち上がり、先端も赤く膨れ上がっている。 とても排尿専門で利用している、いつもの自分のものだとは信じられなかった。 「うう…」苦しさと恥辱で、ティエリアが思わず泣き出した。 「おいおい…。どうしたんだよ、エロ天使のくせに…。」 動揺して、すこし力を緩めたが、すぐにしたり顔で精気を取り戻した。 「そうか、わかった!!早く突いてもらいたいんだな…!それならそう言えよ!」 天性の思い込みの激しさで、勝手な解釈をしてしまった。 再び、力を入れて深く体を折り曲げられる。 「あうっ!!」 「心配すんな…。俺がギッタギタのメッタメタに突きまくって、 イキまくりでヒイヒイ言わせてやっからよ…!!」 下から呆然と見上げるティエリアに、コーラサワーがニターッと笑いかける。 そして片手で太ももを押さえると、陰茎を掴んでティエリアの後ろにあてがった。 「ひ…」ティエリアは今から行われる事を本能的に悟った。 無意識に体に力が入り、締まった後ろにさらに力が入る。 「大丈夫だよ…。エロ天使さん?心配いらねえ。神様のお墨付きだからな…。」 コーラサワーがAVで見たとおり、先端を押し付けて、入り口をほぐすようにこすり付けた。(あれ?濡れねえ…。) 女性器ではないのだから当然なのだが、コーラサワーは全く気がつかず、 愚直に同じ行為を繰り返した。 「やめ…へんな…気分だ…!」ティエリアが身をよじって訴えた。 (もしかして、あの愛液っての、あれも仕込みなのかな?どうせAVだし…。 そう言えば、女はおしっこ洩らすみたいに濡れねえって誰か言ってた…。) 実際はこんなもんなのだろうと、コーラサワーは勝手に結論付けた。 経験のない男ゆえの痛々しい思い込みである。 「まあいいさ…!よっしゃあ!そろそろ行くぜ…!!たっぷりよがってくれよな!」 「ぐあ…あぁぁああ!!!」 コーラサワーがほとんど座り込むような形でぐいっと腰を押し出した。 めりめりと嫌な音がして強烈な痛みと異物感が走り、ティエリアは悲鳴をあげながら 自分の後孔が肉棒をくわえ込んでいく様を、目にした。 「く…っ」半分ほど埋まった所で、コーラサワーがあまりの熱さと締め付けに苦悶した。 中は想像以上にきつく、埋め込むたびに全体を包み込むように締め付けてくる。 しかも伝わる体内の熱は、まるで沸きあがる熱湯のように、熱かった。 自分の手では決して得られない、初めての刺激に心が躍った。 (やったぜ…!!遂に男になった…。中って、マジ気持ちいいぜ…!これがセックス、か…!!) 微妙に本来の形とは違っているが、とにもかくにも記念すべき初体験の瞬間だった。 結合部が丸見えになり、ほぼ直線上にティエリアの下半身と、苦痛に歪む表情が見えた。 「へ…っ!気持ちいいのかよ!」 AV女優が感じ喘ぐ様は、声がなければ苦痛か快感か全くわからない。 コーラサワーは痛みで声も出ないティエリアが感じているものと、勝手に思い込んだ。 そのまま、ぐいっと強く押し込む。 「ひゃああ…ッ!」 ティエリアの短い悲鳴が、コーラサワーの耳には喘ぎに聞えた。 そろそろと引き抜き、「おらあッ」発破を掛けながら再びぐいっと突き入れる。 ティエリアの狭い肉壁の抵抗で、ゆっくりとしたピストンしか行えない。 その度に、ボートが不安定に揺れた。 数回の抜き差しで、早くもコーラサワーは臨界点に達しようとしていた。 (くっそ~なんでこんなに気持ちいいんだよ…!?まだ5往復もしてねえぞ… さっきフェラされたのもあるけど…。) 再び埋め込んだ所で、射精感が不意に強まり、その場で固まってしまった。 (もうだめだ…。ヘタしたら次引き抜く刺激でいっちまう…。しかし男優ってすげえな…。 あんなにフルスピードで何十分もズッコンバッコン突きまくってイカせるんだから…) 自分のお相手を見下ろす。 涙を滲ませて表情を歪め、ふるふると震える姿は、いかに鈍感なコーラサワーでも、 これは快感からは程遠いなと気付かされるものだった。 仕方ない…。コーラサワーが、抽迭を再開した。 なんとかもう一往復耐え、深く突き入れた所で、快感が尿道を駆け上ってくるのを感じた。 「くあ…ッ!!」一声叫んで、そのまま発射した。 びしゅびしゅっと、熱い精が奥に打ち付けられるのを、ティエリアは敏感に感じた。 終わった…。ティエリアの下半身はまだ大きいまだだったし、性体験などなかったが、 動物的な勘がそう告げ、ティエリアは体から力を抜いた。 しかし、コーラサワーは気持ちよさげな表情を浮かべたまま、一向に去ろうとしなかった。 (…やってやったぜ!中田氏…中田氏だ…。天使の中に、出してやった…。まさか妊娠とかないよな…) コーラサワーの頭の中で、自分のおたまじゃくしが必死で泳いでいる姿が浮かんだ。 天使の卵子に到達し、必死で壁を壊してもぐりこもうと努力している。 しかし、一瞬強いバリアのような光を放ったかと思うと、あっけなく消滅してしまった。 (ぐッ…。) ただの妄想なのに、というより実際に受精などしたら大いに困るのに、 リベンジとばかりにコーラサワーに再び牡らしい欲情が戻ってきた。 「え…っ?」 ティエリアは、一度勢いを失いかけた後ろの棒が、再び熱く、膨張してくるのを内壁で感じ取った。 「う…そだろ…?」 コーラサワーが軽く扱くように腰を動かし、体内の自身に刺激を与える。 確実に勢いを取り戻した怒張が、どんどん大きくなっていき、ティエリアの側壁を押し広げていた。 (さすが俺…!!抜かずの2発、そして3発目!まさにスーパーエースだぜ…!!) コーラサワーが完全に勢いづき、さっきよりも激しく腰を打ち付けてきた。 ティエリアの体がぐんぐんと押し込まれ、バランスを失ったボートが左右に大きく傾く。 ぴちゃっぴちゃっと揺れる度に海水が流れ込み、二人の体を濡らした。 「あう…あぁあああ!」 ティエリアの悲鳴は、コーラサワーから情欲を奪い取る事が出来なかった。 丸見えの結合部で、自身を引き抜く度に、白濁が垂れ出る様子を たっぷり眺めながら、激しい抽迭を繰り返した。 自分をくわえ込んでいく穴が、どうしようもないほどいやらしい。 白濁のおかげですべりが良くなり、ペニスへの刺激は最高潮で、三度目にもかかわらず コーラサワーの怒張がすさまじい勢いを保ったまま、荒々しい突き入れを繰り返した。 「見てみろ!!」 コーラサワーがぐいっと強く一突きして、ティエリアに合図を送った。 「はあ…ッ…!!」ティエリアが仕方なく目を開ける。 コーラサワーにぴったりと栓をされた後孔が、すさまじいピストンを ぬぷぬぷと受け入れ、吐き出していくのが目に入った。 「すげえいやらしいよなあ…。あんたのここ…。なあ天使さん?」 その先のコーラサワーと、視線が絡み合って、眩暈がした。 しかし、淫靡な光景から目を離す事が出来ない。二人して、出し入れの光景を目に焼き付ける。 (へへへ…やっぱり3度目ともなればかなり責め込める…。天使もヒイヒイ言ってるぜ。 さすが俺、さすがエース…!…さあて、そろそろ天使をいかせてやるか…) コーラサワーが打ち込みを休止し、ティエリアのペニスに手を伸ばした。 「は…!あぁあうぅ─ッ!!」ティエリアが顔を快感に歪め、腰を跳ね上げた。 後ろがぎゅっと締まる。コーラサワーがゆっくり焦らすように扱きはじめた。 「う…ああ…あぁ…ううぅ…」 淫らな声が響き始めた。 「…気持ちいいって言えよ。」 ティエリアは自身から滴る液を顔面に浴びながらも、顔を左右に振って必死に抵抗した。 「おらあッ!!」「ひいいッっ!!」 コーラサワーが、ぎゅっとペニスを掴んで力をこめ、一突き大きく、腰を打ち込んだ。 ティエリアの体が大きく揺さぶられ、鋭い痛みが走った。 「い…痛…い…いや…だ…!」 「言えよ…!!コーラサワー様のおかげでとっても気持ちいいですって言ってみな…!!」 もう一度大きく突き込まれ、ティエリアは中心を握られた弱みに、屈した。 「コー・・・ラサワー…さんの…すごく…きもちい…です…」 コーラサワーが手の動きを再開する。 痛みから解放され、電流のような快感が全身を駆け抜けた。 「はああぁぁあん…!!」 「もっとやってくださいって言え…!」 「も…っと…して…くださ…」 コーラサワーの手の上下運動がさらに速くなり、ティエリアの頭から抵抗の二文字が完全に消えた。 快感を全身で味わう。コーラサワーがピストン運動を再開した。 「うぁ…あああぁぁッ…!!」 長い行為でティエリアの体が開発されたのか、2箇所を責められて、未知の快感が 後ろの穴全体に満ちてきた。コーラサワーがそれを敏感に嗅ぎ取る。 「もっと突いてくださいって言え!」 ぐいっと押し込まれる。 「も…といっぱい…突…いて…やああああッ…!!」 みなまで言う前に、コーラサワーが腰の動きを早めた。 ボートが今にもひっくり返りそうにぐらぐら揺れ、激しい水しぶきが上から降ってくる。 揺れるたびにコーラサワーの突きが、中の色んな所に当たり、新たな刺激を与えた。 前では、ティエリアのペニスを扱き上げたままだ。 先走りがぼたぼたひっきりなしに落ちてきて、ついに先端が痙攣しだした。 「ああ…ああッ!もう…だめ・・」 ティエリアの切羽詰った様子を見て、コーラサワーが最後の指令を出した。 「私は入れられて、突きまくられてイキますって言え…!」 射精感が強まる。 「あう…ッ…!い…イク…ッ…!!あああああッ!!!」 ぶしゅうッ!!ティエリアが、思い切り吐き出した。 (気持ちいい…!)そう思った次の瞬間、熱い液が自分の顔全体に降り注いだ。 「………」 ティエリアは熱い飛沫と、青い匂いのグロテクスさに、言葉を失った。 「自分で顔射か…。さすがにスペシャルエロ天使だな…!!」 コーラサワーがほくそえんで、さらに腰を強く打ち付けてきた。 「あ…ア…ッ…!」前は完全に満足していたが、後ろの快感が途切れたわけではなかった。今となってはコーラサワーと擦れあう度に、内壁を抉って全体に到達するような、 深い快感を感じていた。 顔面で乾きあがっていく自分の白濁の気持ち悪さを感じながらも、 ティエリアは下半身から全身に広がっていく快感に酔い始めた。 「あ…あ…ぁ…」体の奥から、短い喘ぎが飛び出していく。 「い…い…。も…っと……!きもち…いい…」 先ほどの様に命令されたわけではないのに、ティエリアがいやらしい言葉を口にした。 「この淫乱エロ天使め…!!今まで何人に天国見せてきたんだよ!?」 コーラサワーが力任せに突きこみ、ボートが揺れに揺れる。 「あう…っ…!いち…度も…ない…」 かっと血が上った。 「嘘付け!!」「うあああ──ッ!!」 ぐん!!コーラサワーの突きが変な所に当たったかと思った次の瞬間、 ボートがバシャーンと大きなしぶきを上げて、ひっくり返ってしまった。 二人が繋がったまま、海に投げ捨てられた。 積んでいた荷物をはじめ、コーラサワーのパイスーと自分の水着が沈んでいくのが見えた。ティエリアはなんとか、スカートだけを掴み、ひっくり返ったボートの裏に必死でつかまった。 後ろから手が伸びてきて、まだ繋がったままでコーラサワーが同じ様にボートを掴む。 ボートの空洞に空気がたまって、どうやら沈没の憂き目だけは逃がれる事が出来たようだった。 ふうっと、同時に大きく息を吐いて、一安心する。 「あうッ…!!」 早速、さっきの続きとばかりにコーラサワーが後ろから容赦ない抽迭を再開した。 足がつかないので、体を支える事が出来ず、コーラサワーが引き抜くたびに、 体ごと沈みそうになる。 水面がピストンにあわせて迫ってきて、口に海水が流れ込んでできた。 むせ返るティエリアにお構いなしに、コーラサワーが、ティエリアの腰を掴んで 自分の体を支え、ぐいぐいっと突き上げた。 荒々しい突きに耐え、ティエリアは必死でボートにつかまっていた。 自分達の動きにあわせて、ボートがまた引っ繰り返りそうに頼りなげに揺れる。 「あ…あう…あんっ…あん…ッ!」 やがて、コーラサワーの動きにあわせて、再び体内に快感が満ちてきた。 もはやペニスが反応する事はなかったが、代わりに体の奥で、得体の知れない快感が息づいていた。 バシャッバシャッ…。 コーラサワーの突き上げが激しくなり、大きな飛沫が舞った。 後ろからかかる息が荒くなり、腰つきが切羽詰まったものになってくる。 波の上下にあわせた突き上げで、ティエリアの体が無重力状態の様に大きく浮き沈みした。 「はあっ…はあっ…!」「ああん…!!ああぁんんっ!!」 お互い、荒い息を吐いて、最後が近い事を感じた。 コーラサワーが、力任せに突き上げ、ティエリアは奥まで突きこまれた。 「ああぁあぁああぁっ!!」 最後に強烈な一突きが中をぐいっと抉り、ぐあっと強烈な快感が走った。 ティエリアが大声をあげ硬直し、直後、体から力が抜けた。 ぐぐぐっと全体で締め付けられ、遂にコーラサワーが果てた。 ティエリアの中から自身を引き抜く。白い白濁がぷかぷかと、二人の周りを漂った。 ティエリアは深い充足感に酔っていた。波に揺られながら、うっとりした気分が続いた。 「この…エロ天使め…。もうとっととあの世行っても悔いはねえ……。ありがとよ…」 コーラサワーが後ろから体重を預けて寄りかかったかと思うと、がくっと力が抜けた。 コーラサワーが沈みこみそうになって、ティエリアは慌てて体を支えた。 「おい…!!」 振り返ると、コーラサワーはすでに気絶していた。 今手を離せば、確実に溺れ死んでしまうだろう。 ボートを返そうとしたが、コーラサワーの重みに加え、先ほどの無理な体勢での 行為のせいで、腰が悲鳴をあげていた。 く…。 ティエリアは力を振り絞ってなんとかボートを引っくり返し、中の水を抜いた。 乱暴な行為のせいで、体力をかなり消耗している。 その体に鞭打って、必死の思いでコーラサワーを引き上げた。 コーラサワーがだらしなく全裸のままで横たわった。 当然の事ながら、握りしめたスカート以外、荷物も水着も一切なかった。 目的地から遥かに離れた、大海原のど真ん中、濡れたエンジンの小さいボートに、全裸で男二人。 涙が出てきそうな惨状だったが、ティエリアは唯一の救いのスカートを身につけた。 そのまま、手動で何度も努力してエンジンをかけ、方角を確認すると、目指すべき砂浜に走り去った。 誰もいない砂浜に、うつぶせにコーラサワーを寝かせ、あたりをうかがう。 人家やホテルらしきものが点々と見えた。 日が落ちるまでには、誰かが助けるだろう・・。 ティエリアは寝入るコーラサワーに一瞥を投げかけ、砂浜を去った。 「どうしたの…!?」 スカート一丁の姿でビーチに降り立ったティエリアに、スメラギが不審を抱いた。 「別に…。暴れたので取り押さえるのに格闘しました。 相手は気絶したので、目的地に放置してきました。」 淡々とそう告げ、さっさとロッカールームに向かうティエリアの後姿を見ながら、 スメラギがクリスとフェルトに目をやる。 「……。なんか、いつもと違うわ…よね?」うんうんと、二人が頷いたが、 別にどうする事もなく、「ま、ミッション成功…ね」と、祝杯をあげた。 ─その夜。コーラサワーはAEUの軍附属病院で目覚めた。 「体には問題はありません。ただし、体力を消耗しているため、3日間は絶対安静。 当病院で栄養点滴を受けてもらいます。」 ピンクのナース服を身につけた若い看護師の説明を、ぼんやりと聞いていたが、 「天使は…?」不意に甘いひとときの事を思い出した。 「…は?」 「ピンクの天使だよ…。すごい可愛くて、熱かった…」 「錯乱…かしら。あなた、丸一日海を漂流していたんですよ。しっかりしてください。」 「でも…」 そう言われて、アレは夢だったのかと思い直そうとしたが、体の奥に、 今までと違う妙な爽快感が漂っているのに気付いた。 (やっぱり、アレは天使だったんだ…。三途の川を渡りそうな俺を、体ごと助けてくれたんだ…!) コーラサワーは天使の美しい肢体を思い出し、感動に打ち震えた。 さらに思い出すのは天使の熱い肌と、中の感触。淫らな喘ぎに、出したときの快感だった。 (俺はもう童貞じゃねえ…!あんな完璧なスペシャルエロ天使に筆おろししてもらったんだ…!) 自信が漲ってきた。 「大丈夫ですか?」問い掛けてくるナースの顔をまじまじと見つめた。 もう、何も物怖じする事はねえ…! 「姉ちゃん、美人だね。」「…は…?」 コーラサワーは強引なナンパを開始した。 「君みたいな美人に看病してもらえたら、3日も必要ねえ。1日で治っちまうぜ。」 ぬるいセリフを吐きながら、 (あのエロ天使さまが神様に褒められて、位が大幅アップしますように…。)本気で祈った。 <終わり>
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グラハム×ティエリア奥さんにご挨拶 ピンポーン インターホンを押すと、ややあってバタバタと足音が聞こえてくる。 「隣に越してきましたグラハム・エーカーと申しますが……」 そう言ってグラハムは、ラップのかかったそばをカメラに向かって掲げてみせ た。返事はなかったが、しばらくするとドアが静かに開いた。 「……お隣さんですか?」 そこから出てきたのはティエリア・アーデ。我らが嫁である。掃除でもしてい たのか前髪が少しだけ乱れていて、いつもは一番上まできっちりと留めているシ ャツのボタンも二つ外されていた。ティエリアは半開きの口で早い呼吸をしなが ら、首を傾げた。 「わざわざおそばを……」 「なんてことだ。美しい……!」 ティエリアの言葉を遮り、グラハムは驚嘆の言葉を漏らした。 「今朝の占いで……今日の乙女座は運命の出会いがあるとありました。なるほど このことか!」 邪魔なそばを床に置き、ドアを掴んでその隙間に割り込む。ティエリアに近付 くと香水をしているのかほのかに良い香りがした。 「センチメンタリズムは返上! ロマンティシズムで責める!」 「え、ちょっと……!」 止めようとするティエリアを掴み、握りしめる。ティエリアの薬指には銀の指 輪がはまっていたが、それはグラハムを止める理由にはならず、むしろ加速させ るだけだった。 「奥さん。私の国でも引っ越し先のご近所さんに挨拶する習慣があります。しか しそばではない!」 グラハムは強引に玄関の中に入り込んだ。さらには後ろ手にドアを閉めると、 戸惑うティエリアに迫る。 「ぜひ我が国の習慣に従ってご挨拶したい……。あなたの美しさがそうさせよう としているのです。許してくださいますか、奥さん」 「は、はあ……」 言質は取ったとばかりにグラハムが微笑む。彼はティエリアの背中を抱くと、 膝裏に片手を添え、軽々と抱き上げる。そしてそのまま床に横たえ、自分はジャ ケットを脱ぎ捨てた。 「何をするんですか!」 「挨拶です」 ティエリアの膝を立てさせると、スカートの下に見え隠れする柔らかな太腿に 指を這わせる。その指はグラハムの性格通り、遠慮がなかった。五本の指が白い 肌を撫で、ときに食い込ませながら、至高の感触を味わっていく。 「あっ……」 温度の違う肌の感触に、ティエリアの肌がぞくりと粟立つ。スカートを太腿の 付け根までたくし上げると、グラハムは敏感な部分にキスを落とした。そして舌 がいたずらするように、肌をぺろりと舐めた。 「やめて! くすぐったい……」 「くすぐったい?」 グラハムは顔を上げて、好色な笑みを浮かべた。 「それだけですか?」 再び太腿に唇を寄せると、今度は大胆に舐め上げた。肌には唾液が塗りつけら れ、淫猥な温度と動きが断続的にティエリアを刺激する。ティエリアは顎を逸ら して悲鳴なような声を上げた。 「だめです……! エーカーさん! そんなこと!」 声が一段と高くなる。ティエリアは男の頭を押さえて抵抗するが、グラハムは ものともしない。逃げようとする腰を捕まえると、その手が腰から尻を撫で、無 駄のない肉付きを味わっていく。それだけでは飽き足らず、今度はスカートの下 から手を入れた。ティエリアの肌は見た目の通りなめらかで、柔らかい。男の手 が下着に忍び込むと、ティエリアは体をよじらせて抵抗した。 「やめてください!」 「途中で止めるなど、そんな無礼なことはできません」 舌は次第に移動し、快楽の中心へと向かっていく。ティエリアの体は小さく震 えていた。グラハムの荒い息が太腿にかかり、半身を起こしていたティエリアは 切なげに声を上げ、こみ上げて来る熱情を認めまいと首を振った。 「ああっ!」 その隙に下着の上から秘所を撫で上げる。フラッグを駆る手と同じとは思えな い、淫らな手つきだった。 「奥さんとお隣になったからには中途半端なお付き合いはしたくありません。い いですね?」 「は、はい……」 何がいいのかわからなかったが、ティエリアはとりあえず頷いていた。
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風邪っぴきティエリア 「バカ、刹那。それじゃ芯しか残らないだろ」 「……ロックオンこそ、うさぎの耳がちぎれてる」 「やっぱりすりおろしたほうがいいんじゃないのかな……」 にぎやかな声で、ティエリアは眠りの底からすくい上げられた。 身体は熱く、気分も悪い。目を開けるのすら辛く時間がかかったが、 自室に勝手に入ってくるバカは誰かを知りたくて、ティエリアは気を ふりしぼった。 「起きた」 刹那の声で、残りの二人も振り返る。数個目の林檎を芯だけにしたところで 役目をはずされた刹那は、ティエリアの様子を見るミッションを与えられて いたのだった。起きなければ、何時間だって熱で紅潮したきれいな顔を みつづけていたことだろう。 「帰れ」 「目が覚めて一言目がそれかよ」 ティエリアは、口の中の渇きを唾液で潤してから、言った。 「帰れ」 「二回も言われちゃったね……」 三回目を言おうとしたとき。 ティエリアは、口元に林檎をつきつけられた。みずみずしいそれは、 ウサギ林檎というやつだ。 子供扱いするなと嫌味を言おうとしたティエリアは、その甘酸っぱい芳香に 毒気を抜かれてしまう。 「ん」 食べろという風に、刹那は頷いた。 はしっこをかしりと囓ると、想像したとおりの味が広がる。ティエリアの 表情が和らいだ。 「た、単に水分が欲しかっただけだからな」 顔が赤いのは、熱のせいだけじゃないだろう。 「おいおい。自分が剥いたような顔で手柄をとるな」 「水分が欲しいならやっぱりすりおろしたほうが……」 室内は、すぐにまた騒がしくなった。パジャマを着替えたほうがいいだの。 氷まくらを替えようだの。食べたい物はあるかだの。 「うるさい。帰れ、ガンダムマイスター全員が倒れたらどうする」 ティエリアは、申し出の全部を却下して毛布に潜り込んだ。本当は、 氷まくらくらいは取り替えて欲しかったが。 そのままティエリアは、眠り込んでしまった。 次に目が覚めたときには、パジャマと氷枕どころかシーツまで取り替えて あった。男三人がかりならなんてことないことだろうが、気付かなかった 自分がティエリアは情けなかった。不安要素と不適性と問題外に世話に なるとは。 そうっと、毛布の中から外をのぞく。そこにはやっぱりまだ三人がいた。 顔をつきあわせ、ぼそぼそ声で話している。 「バカ、刹那。病人にカロリーバーなんてくわせてどうする」 「栄養がある」 「おかゆとおじやってどう違うのかな……」 ああ、バカが三人もいる。と、ティエリアは思った。 それでも、今はその存在感が心地よかった。野郎三人の低い声が、 ティエリアを再び眠りに誘う。 今度の眠りは、とても心地よかった。
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ヴァーチェ×ティエリアパイロット認識 『パイロットヲカクニンスル』 腰横のパイスーが開いてティエリアの肌が顕わになる。 そこから認識センサーが侵入し、くたりとしているティエリアのものに絡みつく。 冷たい触手型のセンサーがティエリアのものを扱く間に、 ティエリアは発進準備を整えていく。 「……っ……」 触手型センサーの動きが速くなるにつれて、ティエリアの息も上がっていく。 機械的な動きにも反応してしまう体を持て余しつつも与えられた任務を ちゃくちゃくとこなしていく。 「………は……ぁ……っんっ………」 あっという間にセンサーはティエリアを完全に勃起させ、そして、体液を搾り取る。 『パイロットカクニンシュウリョウ。ハッシンシークエンスロックカイジョ』
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悩める兄貴 ロックオン・ストラトスには悩みがあった。 あれは昨夜のミッションでの出来事だ。 とある中東の人物を主賓としたパーティーで暗殺計画があるというのでCBの介入が決まり 彼はマイスター仲間と現地へ赴いていた。 主賓の宗教に配慮したとかで残念ながら男女に分けられてしまっていた会場で 慣れないタキシード正装なんぞさせられながらも無事テロリスト共を鎮圧。 射撃の特訓をさせていた刹那の出来もまあまあで、結果は上々の、筈だった。 が、しかし、だ。 (そこまでタマ蹴りすることはないだろーが!!) いかに相手がテロリストであっても、あの光景に男の本能がそう叫んでしまうのは止められない。 ミッションから一晩明けてもまだありありと目に浮かぶ 黒い裾を大胆に割り開く、孔雀色のハイヒールに続く絵に描いたような脚線美。 それが雄の急所を強打すること一度、更に白目を剥いて崩れ落ちかける所に 止めの二度目とおまけの鳩尾打ち。 いくらウェートで劣る身には接近戦は分が悪いとは言え、バーチェのバズーカ同様、 手加減一切無しのあの様子では、被害者は十中八九再起不能だろう。 思わず室内の動ける男達は敵味方を問わず、一歩退いたくらいだ。 しかも事後の「テロリストに情けは無用だと思いますが、ロックオン・ストラトス」に加えての 「彼のような男の子孫繁栄は不要としか思えません。そもそも地上は無駄に交配可能な男だらけだ。」 にはつい手が出たのも仕方ないではないか! 感情的にはそう思いつつ、良識あるロックオンは頭を抱える。 何故なら事はそれだけではないのだ。 まずは、すかさず殴り返してきた仲間の胸倉を掴んで締め上げてしまったこと。 そして、あれやこれやの言い合いの内につい口をついてしまった 「どうせ化けるなら、もうちょっと凹凸くらい奮発してみたらどうなんだ」 という己の暴言とむぎゅといってしまった左手。 そう、昨晩の自分の失態をトータルとしてロックオンは今非常に後悔していた。 (まさか自前だったとは・・・) 知らなかったとは言え、あれは完全にセクハラ、というより痴漢行為だった。 そもそも身近な人物の性別にも気付かなかったとは、 女性鑑定にそこそこの自信を持っていた男としてはそれだけでも汚点になる。 そこへ持ってきて、問題の人物とはこれからも仲間としてミッションを遂行していかなければならないのだ。 おまけに自分は自他共に認めるチームのまとめ役。 正直寝覚めはこれまでのどんな二日酔いより悪かった。 (相手はヴェーダオタクの男女でミッションの鬼だ。冷静に、これまで通りに行けばいい。) (ああ、だが女性には優しく、優しくあるべきだぞ。ニール!胸を掴んだり、殴るなんてもっての他だ。) どんなに己にカツをいれようとも、人間感情的に、否、己の生命活動維持のためには無理なこともある。 なにせ相手はあの手加減というものを一切知らないトゲ男改め女、ティエリア・アーデだ。 「貴様、マイスターでなければ排除するところだぞ。」 胸を掴んだまま硬直したロックオンに向けられた地を這うような声と、怒りに燃え盛る瞳。 視野の端、その両手では血の滴るセラミックナイフが震えていた。 タイミングは興奮冷めやらぬテロリストとの肉弾戦の直後、切りかかられなかったのが不思議な位だ。 現に彼女を宥めようとしたアレルヤは、焦りのあまりか「べ、別に凹凸は今のままでも充分・・・」という 見当違いの介入で腹への強烈な一発を食らって夜食まで辞退している。 今後どれだけ自分の堪忍袋と胃袋と命は持つのだろうか。 更に、威勢良くやってしまった一発目。 生まれて初めて女性を殴ったという事態でもあり、 ロックオンは部屋にこもったまま頭を抱え、腹の底からの溜息をついた。
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俺×ティエリア えらく苛ついた様子で、俺の部屋にティエリアが飛び込んできたのは、ある退屈な休日の 午後だった。 テレビを見ていても特に面白くもない。することもないから夕食まで寝てるか、しかし寝過ご して食いはぐれたら嫌だしなあ、等と考えていると、ノック音と共に、「入るぞ」の一言でつか つかと部屋に入ってきて、ソファに座る俺の膝の間に腰を下ろしたのだ。 唐突にもほどがある。 「返事くらい待ったらどうだ」 「人を入れたくないなら鍵をかけるべきだろう」 「おまえ何しに来たの?」 目の前の小さな頭が振りかえる。ティエリアは見下げたと言わんばかりの冷たい目を向け た。これだけ近くで見ると、美貌も相まってえらい迫力である。 「頭の巡りが悪いと早死にする。気を付けた方がいい。俺の手にあるものが見えないか」 「戦略表だろ。でももう終わった奴じゃん」 「刹那・F・セイエイが、またイレギュラーな行動をした。ミッションに生じた正確な影響を確認する」 「それは結局うまくいったんだろ? ミス・スメラギは問題にするほどの影響はなかったって 結論してなかったか」 ティエリアは険しい目で眉を寄せた。 「その結論に俺は納得していない。無駄話はいい。もう黙っていろ」 「おいおい」 首を元に戻すと、ティエリアは手の中の紙束に目を落とした。 肝心の、なぜ今この部屋に来て俺を座椅子にしているかの説明がないのだが、この態度 からするにこの体勢について反論や文句を受け付ける気はないらしい。どうやったら、こん な傍若無人な奴が出来上がるか、実に素性が気になる所である。 ……おそらく、他のマイスターのティエリアに劣らぬマイペースぶりや、計画の進行を妨げ る諸々等、こいつにもストレスがあるのだろう。多少のわがままを聞くにやぶさかではなかっ た。ティエリアなりの甘え方なのかと思えばかわいくもある。 ただ、しばらくすると俺も退屈してきた。まあ、これだけ好きにされてるんだからこっちも好 きにしていいだろう。 まずは、髪に触ってみた。反応はない。耳を隠しているサイドに垂らした髪を指で梳き、か き上げる。無反応。そのまま持ち上げて耳の裏を剥き出しにすると、そこに口を寄せてペロ リと舐め上げた。 「なッ!?」 さすがに飛び上がる。耳を押さえてティエリアはキッとにらみつけてきた。 「おまえ……!」 本当に迫力美人だな、おまえは。そして実に絶望的な美声をしているよ。残念でならない。 「悪かったよ、ちょっとした出来心だ。邪魔する気はない」 両手を上げて謝ると、ふん、と鼻を鳴らしてティエリアは前を向いた。まったく、かわいいん だが、かわいくない。 しかし、こちらとしても折角ティエリアを抱え込んでいるのに何もしないではつまらない。 また書類に集中し始めた頃を見計らい、今度は、中指で背中を腰のあたりから首筋まで つつつーとなぞり上げた。 「ッ!!」 もしティエリアが猫だったら、全身の毛を逆立て、耳と尻尾をピンッと立てて怒りを示すの が見られただろう。ギッとにらみつける目の鋭さが迫力を増している。これは怒らせたかな。 出て行っちゃうかな? 振り返ったティエリアは低い声で言った。 「邪魔をするなら出ていけ」 そっちかよ! 「ティエリア。ここ俺の部屋」 ティエリアは機嫌を損ねた顔をした。ふい、と前を向く。 「ならいい。出ていく」 おっと。別に追い出すつもりはないんだが。顔を背ける間際に見せた表情が普段と違う感 じに硬くなったので、慌てて腰に回していた腕に力を込めて、立ち上がるのを押さえた。 なんか嫌なことがあってここに来たんだろうに、ここ出ていってどこ行くんだよお前。 「悪かったよ。邪魔しないからここにいな」 「いい。出てく」 「拗ねるなって」 「拗ねる? この俺が?」 ティエリアの声音に冷笑が混じる。どうやら調子を取り戻してきたらしい。 「気でも違ったか」 「拗ねてないなら、ここにいればいいじゃないか。そうだろ?」 言い聞かせるように耳元でいうと、ティエリアは考えるような間を寄越した。 「……そうだな」 つぶやいてティエリアがまた腰を落ち着けるのにほっと息をつく。ホントにめんどくさい奴である。 「まぁ、多少は我慢しろよ。俺の部屋なんだし」 ティエリアは、少しかちんと来た様子で、じろりと目を後ろにやったが、俺の言葉に理を認 めたか、結局うなずいた。 それから、ティエリアは一気に集中モードに入った。髪をいじったり、耳たぶをくすぐっても 何も言わない。ブラウスのボタンを外そうとしたら、さすがにうるさげに払われたが怒らない。 試しに、喉を指先でかくように撫でると、俺がやりやすくなる方向に少し首を傾けた。これ は気に入ったらしい。 目は変わらず書類の上に集中している様子であるが、多少なりとも反応が得られたのが 面白くて、くすぐるように何度も撫でてやると、かすかに目を細めた。 ますます興が乗って、顎先まで撫でたついでに、唇を親指の腹で擦る。 ぱくりとくわえられた。 ちょっとビックリする。 ティエリアの様子を窺うと、やはり視線は紙の上を走っており、顔つきは真剣そのもので、 こちらには全く気を払っていない。 なんだなんだと思っていたら、今度はくわえられた箇所を舐められる。思わず口から離しそ うになると、歯を立てて引き止められた。そのまま、軽く吸われる。 (おいおい。本当に無意識か?) そこからやりたい放題である。がじがじと噛まれたり、ふやけそうなほど吸われたり。爪と 指の間を丁寧に舐められたときは、不覚にも腰のあたりが重くなった。 否が応にもフェラチオを思い出すが、これが局部なら俺は死んでいる。一度ならず、考え につまったか、ひときわ険しい顔をした瞬間には、思いきり噛まれたからである。 しまいには、何か考えながら嫌なことを思い出したらしく、険悪な表情をしながら犬歯でギリ ギリと噛みしめられ、さすがに俺もギブアップした。 「ティエリア、そろそろやめにしないか」 ギリギリが止まらない。マジ痛い! 「おい、ティエリア!」 ハッと、ティエリアは我に返ったようで、歯から力が抜ける。自分がくわえてたものに気付い て、変な顔をした。本当に無意識だったらしい。 とびきりの美貌の間抜け面はわりと傑作だった。思わず吹き出す俺と、歯形だらけでふや けた俺の親指を見比べて、ティエリアの白い顔が見る見るうちに赤くなる。 死ぬほどからかってやりたかったが、今日の俺はストレス解消に役立ってやるつもりだっ たので、そこはこらえた。代わりに、顎を捕まえて唇に軽くキスをする。 「夕食に行こう。腹が減った。それは後にしろよ」 「あ……ああ」 思考の淵から戻ったばかりのティエリアは寝起きに近い。鈍い反応がおかしくて、一言付 け加えずにはいられなかった。 「たらふく食えよ。俺の指を喰われちゃ困るからな」 「……誰が喰うか」 耳まで赤くしてぼそりつぶやくティエリアは、めんどくさい奴なのは確かだったが、めちゃく ちゃ可愛いのも確かだった。